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0456 第456話 酒蔵の町・新川ものがたり 「大関誕生」
成徳元年創業の長部(大関)酒造
文化7年(1810)、5代長兵衛は私費で今津港入口に灯台を建設し、
出入船の利便をはかった。この灯台は木造で、高さは台石とともに6メート
ル68センチ、灯芯を用い、点じた灯火をつるべ式滑車で吊り上げ、油紙を
はった障子を通して四方へほのかな光を投げかけるあんどん方式であった。
明治17年2月21日には、今津村南組戸長を明治8年までつとめた7代
文次郎に対し、灯台公益の廉(かど)により藍綬褒章が下賜された。
その章記には
文化七年祖父長兵衛航海ノ便ヲ計り私費ヲ以テ居村海岸ニ灯台ヲ建設シ看
守シ点燈七十余年ノ久シキ即チ公衆ニ利益ヲ與へシ成績著名ナリトス
依(よっ)テ明治十四年十二月七日勅定ノ藍綬褒章ヲ賜ヒ其善行ヲ表彰ス
とある。
さらに長部家では、9代(昭和31年5月)、10代(同37年5月)と
もに酒造功労者として藍綬褒章を受賞している。
7代文次郎が公益の廉で藍綬褒章を受賞した年の10月1日、次項で詳述
するように同家は、商標条例の公布を機に、代表的酒名の「万両」を「大関」
に改めた。
その後、大関は、酒造技術の向上とともに明治20年から同40年にかけ
て、博覧会、共進会、品評会等における受賞数は40回を数え、その名を広
く天下に知られるようになった。(中略)
(酒蔵の町・新川ものがたり 大関と木藤七、木藤夫、木文雄、
沢和哉共編 清文社刊より)
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