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0408 第408話 酒蔵の町・新川ものがたり 「旨さの秘密」
平安から江戸時代にいたる酒造り
また、原料米としての酒造米は、大粒の粳(うるち)米が最も適している
といわれているが、当初、灘では大阪の蔵屋敷を通じて購入していた。
これが、のちに灘が地方の米の集散する兵庫津、大阪に近いといった立地
条件に恵まれていたことも幸いして、兵庫、明石から直(じき)米の形で
酒造家自身の選択によって購入することが可能となったのである。
一方、元禄期(1688〜1704)前後を通じて採用された吉野杉の
酒樽は、従来の陶器製の壷、あるいは甕(かめ)製の容器に比較して、破損
しにくく、しかも酒の味わいまでも変えたのだった。
「下り酒の輸送」の項でも述べるように、海上輸送において灘酒は遠州灘の
荒波にゆられ、江戸到着のころには吉野杉の酒樽に水分が吸収されて濃度を
増し、酒そのものをコクのある銘酒に変えたのである。
(酒蔵の町・新川ものがたり 大関と木藤七、木藤夫、木文雄、
沢和哉共編 清文社刊より)
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